セミナー実施事例

健康経営の必要性や課題をテーマにしたセミナーを実施しました。

株式会社クラレ

人事労務部健康職場推進グループ 主管
中嶋 渉さん(左)
人事労務部労務グループ兼人事労務部健康職場推進グループ
廣澤 南さん(右)

■株式会社クラレの健康経営の取り組み

2022年より継続して「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定

クラレは2022年より継続して、「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定されてきましたが、今年「健康職場推進グループ」を発足させ、一層の取り組みの充実を図っています。
「クラレグループは企業ミッション “世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる”の実現に挑戦し続けます。そのために、従業員一人ひとりの健康の維持・向上を支援し、活力があり働きがいのある職場づくりに取り組んでまいります。」というクラレグループの健康宣言のもと、 働きがいのある職場、こころの健康、からだの健康の3つの側面に重点をおいて取り組みを進めています。
■健康経営セミナー実施のきっかけ

健康経営を“全社的な取り組み”として
定着させるため、保健スタッフ・人事担当者向けセミナーを企画

株式会社クラレでは2025年度に「健康職場推進グループ」という組織を立ち上げ、健康経営の取り組みを加速させています。
これまでは各事業所それぞれ独自の活動が中心になりがちでしたが、今回の新組織発足を機に会社全体としてどのように健康経営の取り組みを進めていくのか、どのように優先順位をつけていくのかという点を整理することでより戦略的・効果的に活動を展開していきたいという狙いがあります。

今般、新組織の立ち上げを機に、改めて社内で「健康経営」についての共通認識を深め、保健スタッフや人事担当者が健康経営の取り組みを一体感を持って進めていくために、健康経営セミナーを実施することにしました。
セミナー講師には、健康経営の先進企業であることに加え、社内の保健スタッフが中心となり社内を巻き込んで積極的に健康経営に取り組んでいる姿勢に共感し、また健康経営の先進企業として豊富な実績を持つタニタヘルスリンク様にご協力をお願いしました。

人事労務部長 牛見 信夫さん
■タニタヘルスリンク 健康経営セミナー実施内容【1】

健康経営の必要性・PHRを健康経営に取り入れるメリットとは?

健康経営は近年「コスト」ではなく「投資」として捉えられるようになってきており、従業員の健康管理を経営戦略として位置づける必要があります。
健康経営とは、単に健康診断を受けさせるといった個別施策にとどまらず、経営的視点から従業員の健康管理を戦略的に行うことが重要であり、上司や産業保健スタッフ、職場全体が協力して取り組むことで、成果を最大化することができます。

また、近年注目されているPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)の活用、具体的には個人の診療情報やライフログ(歩数・体重・睡眠など)を一元的に管理・活用することで、より質の高い健康支援が可能となります。
PHRを健康経営に取り入れるメリットは、従業員の健康状態を数値として把握・分析し、効果的な健康施策を実施できるようになることです。タニタヘルスリンクでは法人向けサービス「タニタ健康プログラム」の提供を通じて、健康経営の取り組みをサポートしています。
■タニタヘルスリンク 健康経営健康セミナー実施内容【2】

タニタヘルスリンクの健康経営実践事例
社員の行動を変える、仕組みと文化づくり

セミナー後半では、タニタヘルスリンクにおける健康経営の実践事例を紹介します。タニタヘルスリンクでは健康経営の取り組みを実施する中で、従業員は「自然に動く層」「様子見層」「消極層」の3つに分かれることが分かりました。なかでも「様子見層」へのアプローチを強化することが職場の一体感に繋がると考え、独自の「健康プロジェクト」を推進しています。

このプロジェクトでは、活動量計を社員証にするなど「はかる」ことを習慣化したうえで、ウオーキングラリーやポイントプログラム、チーム対抗戦などで従業員の健康行動を促進しています。特にポイントプログラムでは、歩数等の目標未達によるポイント減算方式を導入した結果、歩かない層の減少と目標達成者の増加に繋がりました。

こうした取り組みの結果、2020年から2023年にかけてプレゼンティズム、定期健康診断有所見者率、ストレスチェック高ストレス者該当率が改善し、社員の心身の健康と活力向上が示唆されています。
これらの成果は、社長を含む経営陣が参加し、健康経営の成果を全社員で共有するといった風土醸成の取り組み、喫煙対策、飲酒対策、食生活改善など、様々な健康施策を継続的に実施した結果だと考えています。

■健康経営健康セミナー実施の感想

「社員を巻き込むポジティブな仕掛けづくり」を進めていきたい

健康経営の取り組みは、単一の施策ですぐに成果が出るものではなく、戦略的な視点と熱意をもって地道な取り組みを継続的に進めていくことが大切であると改めて気づくことができました。
また、健康経営において最も重要なのは、「自然に健康になれる環境づくり」であり、そのためには、明るく楽しく、従業員を巻き込む形で施策を進めていくことが必要だと感じました。
例えば、社内で健康セミナーを実施する際も、「病気にならないために」といった伝え方ではなく、「自分自身のパフォーマンスを高めることに役立ちますよ」といったポジティブな表現を心がけ、従業員を巻き込んでいくことが大切だと思います。
クラレでも、今回の学びを生かし、健康経営のさらなる定着に向けて、社内の風土情勢と、健康施策の継続的な実施に取り組んでいきます。
社名 株式会社クラレ
事業内容  樹脂、化学品、活性炭、歯科材料、繊維、その他の製造販売
創立 1926(大正15)年6月24日
従業員数 (連結)11,941名(2024年12月末現在)
URL https://www.kuraray.com/jp-ja/

健康経営にお悩みの方、ご興味ある方もお気軽にご相談ください。

株式会社タニタヘルスリンク
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